「知っている」と「分かっている」の違い

日記
11 /29 2011
先日の講習会で再確認しました。
「知っている」と「分かっている」の違い。

僕ら専門家は「スキャプラプレーン」と言えば誰もが知っています。
クライアントや患者さんは知りません。
私達は、患者さんは知らないから肩の障害が出てしまったと考え、その運動方法を説明し指導します。

しかし、指導している側も実は「知っている」状態でも「分かっている」状態ではないのが殆どです。
つまり、患者さんに説明は出来ても、自分は正確にスキャプラプレーンは取れません。
何とも滑稽ですね。

模型を使ってこうならないと、と説明していても自分は出来ない。
自分も患者さんと同じ状態なのです。
説得力の欠片もないですね。

治療家自身が将来的に障害を持つということは珍しくないです。
だって、自分も出来ていないんですから。
治療家が腰痛持ちで、膝痛で、四十肩になってしまう、、、。

自分が出来ないのに、どうして詳細を伝えられるでしょうか?
理論は説明できても、他動的に誘導は出来ても、どう本人が動かしたらいいかのコツは教えられません。
だって、自分も分からないから。
患者側からすると、どうイメージするんですか?どこに意識を持っていくと良いんですか?が知りたいんです。
理論は本読めば書いてあります。
ネットで調べれば知ることは出来ます。

なぜ、身体技法は直接習わないといけないか。
それは、詳細な感覚、イメージなどは直に習わないと伝わらないんです。
習字、ダンス、武道、球技などのスポーツ、、、全て経験者から習います。
理論を知っているからといって、分かりもしない素人から教わるはずがないですね。
でも医療(特にPT)では、理論を習った運動の素人から運動を習います。

全く持ってナンセンスですね。
常識はずれ。

PTの学校で体育は必須ではないので、体育のない所もあります。
だって国家試験に関係ないですからね。

医療業界の常識はずれは本当に恐ろしいものです。
特に、本人達が気付いていないことが。
自分達は出来ると思い込んでいることが恐ろしい。
患者さんが分からないのは、上手く動けないのは患者さんのセンスがないからだと思ってしまう原因が、治療家そのものの、経験不足に他ならないのです。
理論で運動を指導することは出来ません。

今後は、実践も出来る、説得力のある本当の運動指導が必要だと思います。
時代は、知識ではなくなりました。
ネットでいくらでも情報、知識は得られるからです。
大切なのは、本人の経験です。
つまり運動に対する、実践的な理解です。
「知っている」から「分かっている」治療家になりたいものです。
そして多くの運動を実践して、動くことの素晴らしさを身を以て分かっていきたいですね。
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中村尚人

医療とボディーワークの融合を試みていきます。
自分の身体の声に耳を傾け、対話をしましょう。

~資格~
Yogaインストラクター
Pilatesインストラクター
理学療法士
シュロス®セラピスト
介護支援専門員
福祉住環境コーディネーター2級

~所属~
日本理学療法士協会
日本人類学会

~雑誌~
「ヨガジャーナル」
「ヨギーニ」
「日経ヘルス」
「からだにいいこと」
「NEXT」
「秘伝」etc

~出版物~
「ヨガの生理学」
「ヨガの解剖学」etc